
世界中の旅行者と縁する全ての人を笑顔に!TRASTA社長の想い。 | CEO 木地貴雄
目次
東証一部上場企業の役員から独立して、TRASTAを築いてきた理由
──今では、ベンチャー企業の社長という立場で活動されていますが、どんな人にも新人時代はあります。木地さんの新人時代について聞かせてください。
木地貴雄(以下、木地)
社会人1年目は、上場企業の社長をやっていた父のプライベートカンパニーで、株式投資を中心とした仕事を1年半ほど行っていました。
その投資で、負けに負けて大負けしちゃって…笑
未だに父に借りが残っている状態です。
でも、それは父が僕にした先行投資かなって思うようにしています。笑
その後は、父のいる上場企業で10年間働き、管理部担当役員、新規事業担当役員、営業部担当役員を歴任してきました。
その10年の間に、TRASTAの前身となる会社、BIJという子会社に出会い、社長を任されることになり、今に至ります。当時、24歳でした。
社長就任時のBIJは、危機的な財務状況。さらに、親会社もリーマンショックの影響で企業として危機的な状況。
そういった状況だったため、大勢の社員を解雇することに…。
BIJには、限られた資金と人しか残っていませんでした。
そこに任せられたリーダーは、知識もなく、経験も浅い自分…。
その環境下で、「どうする?」から始まった会社は、「帽子を売ろうか」という迷走したアイディアが出るほど、何もない状態でした。
──なかなか過酷な状況を24歳という若さで味わっていますね…。その後、BIJという会社はどうなったんでしょうか?
木地
限られたリソースの中で出てきた事業の答えが太陽光事業。
「今、何が一番トレンドなのか…」。そこから行き着いた答えでした。
しかし、太陽光事業を始めたものの、なかなか結果が出ず…。
親会社のサポートを受けながら事業を進めていた上に、僕は親会社の役員でもあり、オーナー(代表)の息子でもありました。
「このままだとマズいな…」。
頭を悩ませた日々が続いていました。
しかし、4年目にしてようやく結果が出たんです。
その、事業がハマったときの、とてつもない会社の潤い方は、今でも鮮明に覚えています。
「こんなに潤うのかよ!」と、とても驚きました。
そしてある日、僕のもとに「Cuon」というIT会社の買収の話が転がり込んできました。
「あ、やってみようかな」と直感に近い感覚で買収を決めました。
正直、太陽光事業は、たまたま当たった事業だったので、僕自身新しい領域にチャレンジしたいう気持ちもあったんです。
買収したCuonのITを活かせる場所で、市場の伸びがあって、自分が熱中できるもの…で考えた末に、観光産業、特に宿泊事業で攻めることにしました。
BIJという会社は、セキュリティ機器の研究開発から始まり、太陽光事業、宿泊事業と特殊なバックグラウンドを持ったベンチャー企業なんです。
──様々な活躍をされていますが、その活躍の原動力やきっかけになっている存在って何でしょうか?
木地
父の存在はかなり大きいですね。
大学生になってようやく父の凄さがわかってきて。
一代で東証一部上場企業を作り上げてきたこと、会社が25年以上続いていること。
そんな父の凄さを理解した20歳前後の時期には、将来の夢を「社長」と即答するほど、僕は父の背中を見ていました。
それと高校・大学で出会った友達の存在も大きいです。
若い時期というのは友達との付き合いの中で、「自分がどういう存在なのか」ということが段々と確立されていきます。
僕は、そういった時期を経て、社会人3年目、25歳でようやく人は、人としての基盤が出来上がるのかなと思ってます。
現に、24歳でBIJの社長になったことは、紛れもなく今の僕を成す基盤となっていますし、振り返ってみても非常に良い経験だったなと感じてますね。
ベンチャー企業にして、2年で総額8億円の投資。「攻め」の投資からTRASTA社員へ伝えたいこと
──『Tourism Innovation 〜観光産業に革新を起こす〜 』。このビジョンのが示す世の中とは。
木地
『イノベーション』。
一言で済ましてしまえばそれまでですが、いろんな形のイノベーションがあると思っています。
ヒト同士のイノベーション、モノ同士のイノベーション、ヒトとモノのイノベーション。
観光産業には、たくさんのイノベーションの種がある中で、それがどう咲いていくのか、正直僕自身に明確な正解はまだ弾き出せていません。
しかし、イノベーションというのは、小さいものからの派生なんじゃないかと思ってます。
もし、何かをきっかけにどこかの誰かの気持ちが変わって、何かが生み出されたなら、それはイノベーションだと思うんです。
そういう小さなイノベーションの種を見逃すことのないように、常に臨戦態勢でいたいですね。
──『Create Small Community 〜スモールコミュニティを創る〜』 。最も大事にしたいミッションについて教えてください。
木地
僕が最も大事にしたいミッションは、『Create Small Community 〜スモールコミュニティを創る〜』です。
ホテルとして利便性があることは大事ですが、それは大前提の話だと思います。
その上で、僕たちのホテルのある地域がどう発展していくのか、どういうコミュニティが作られていくのか。
そうやって、各地域に小さなコミュニティを作り上げて、小さな力がたくさん集まって出来た大きくて強いコミュニティの形成を目指しています。
川の水が1滴で成り立っていないように、1滴が集まって川になり、広大な海へと、世界へと広がっていく。そういうコミュニティの作り方をしていきたいですね。
──2年で8億円の投資。攻めの姿勢から得られた8億円以上の価値とは。
木地
Cuonの買収から始まったホテル事業での投資は、THE LIFE HOSTEL & BAR LOUNGE、&AND HOSTEL FUKUOKA、HOSTEL APARTMENT UMEDAへの投資へと繋がりました。
これらは、2年間で行ってきていて、総額およそ8億円程度を投資しています。
積極的な攻めの投資のおかげで、現在の数多くの案件に繋がっていますし、優秀なメンバーもたくさん集まってきています。
『「攻」〜失敗を恐れず、失敗から学び、攻め続けることをTRASTAの価値とします〜』と、バリューにあるように、社員全員にも失敗を怖がらずに常に攻め続けてほしいと心から思っています。
羊千匹よりも意志ある獅子の集う組織へ。TRASTAが目指すNo.1 TRAVEL Tech Companyとは。
──TRASTAで働く社員へ期待することって何でしょう。
木地
「意志あるところに道は開ける」〜リンカーン〜
「羊千匹よりも、獅子一匹たれ!臆病な千人よりも、勇気ある一人がいれば、大事を成就することができる」〜牧口常三郎〜
この2つの言葉はとても大切にしています。
社員ひとりひとりが意志を持って、社員ひとりひとりが一流であることがTRASTAの社員へ期待することです。
幸いなことに僕は人に恵まれていて、意志ある獅子たちが次々にTRASTAへ集まってきて、目覚ましい活躍をしてくれています。
そして、そんな獅子たちが僕を社長にしようとしてくれている。
そんな環境で働けていて、幸せですし、純粋に楽しいですね。
──獅子(社員)たちとは、どんな付き合いをしているのでしょう。
木地
僕には「自分が良くなるんだったら縁する人たちみんなに良くなって欲しい」という思いが強くあります。
自分と、自分の家族、社員と社員の家族、TRASTAに縁する全企業の全社員とその家族、
みんなが良くなっていくことで、結果的に数十万人、数百万人、数千万人と繁栄していくと信じています。
そういった縁する人たち全員の繁栄を実現させるためにも、僕が「TRASTAの社長であること」は非常に大事なんです。
「TRASTAは、こうなっていきたいんだ」とどれだけ強く信じてやり抜いていけるか。
社員からは、あの人が社長だったら「何かデカいことやれそう」、「何か安心だな」って思ってもらえること。
みんなにそう思ってもらえるように、仕事への姿勢や、社員とのコミュニケーション、色んなことに意識を向けています。
──今振り返ってみて、TRASTAで働いている自分はどうですか?
木地
すごく楽しい!
好きな社員と好きなように働けているこの環境と、スピード感を持って自分で決断できる状況がとても楽しいです。
上場企業の役員時代は、親会社の事業に期待しているステークホルダーがいるので、子会社としては、思いたったことを実行するまでに高いハードルがあったんです。
当時と比べると数十倍、数百倍のスピードで事業を動かせていますし、とてもやりがいがありますね!
──TRAVEL Tech Companyとしての今後の展望。
木地
まずは、観光産業でITを駆使して、TRAVEL Techの第一人者になっていきたいと思っています。
そのために、技術を活かす場所であるホテルを積極的に増やしていくつもりです。
中長期的には、ホテルの増加と並行して、技術力、IT部分のブラッシュアップも考えています。
「TRAVEL TechならTRASTAでしょ」と。
そういう会社になっていくことが優先的に行っていくことです。
そのブランドを確固たるものにしたあとは、海外へも「攻め」の姿勢で挑戦していきます。
海外挑戦の目標は、ニューヨークにホテルを建てて、成功を収めること。
何もかもが一流であるニューヨークで、それを達成することが一つ、今の大きな目標ですね!